2021年8月20日

サーバを検証する~ 動作テスト内容について

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皆さんはサーバーを選定するときに、何に着目して採用するかを決定しますか?

CPUやメモリ、ストレージなどの仕様でしょうか?
耐久性でしょうか?
故障率でしょうか?

実現したいことと予算をベンダーに伝えて、選定をお任せする場合もあるかと思います。
止まっていいシステムならそれでもいいかもしれませんが、そんな甘いシステムばかりではないので、実際は中身をよく理解することが大変重要になります。

また稼働前により多くの動作テストをすることは、稼働後の安定性を担保することになりますので、非常に重要です。ここを疎かにすると、せっかく構築したシステムが初期不良などにより台無しになることも考えられます。

弊社のサーバキッティングサービスは、納品後に即稼働できるように様々な動作テストを行います。

ここで紹介する検証内容は、CPUやメモリ・ディスクなどの各パーツの性能の検証ではなく、サーバ本体の検証になります。サポート面で特に重要な項目を挙げておりますので、参考にしていただければ幸いです。

サーバ本体の主な検証項目

電源周り

  • PSUのオンライン交換テスト

ディスク周り

  • 各ディスクの交換テスト
  • 内部M.2の認識順序の確認
  • 冷却面の検証

BMC/IPMI経由で取得できる情報の確認

電源周りの確認

冗長化されたPSU(パワーサプライユニット)の冗長化テストを行います。
片系の電源喪失を想定した障害時動作の確認になります。

  • PSUから電源ケーブルを抜去しても稼働継続すること
  • PSUごと抜去しても稼働継続すること

サーバの故障でまず考えられるのは電源周りです。PSUにはファンもありますので、物理的に不具合が生じることは想定できます。止まっていいサーバであれば片系電源という選択肢もありますが、故障時のことを考えるとサーバ電源は必ず冗長系にしたほうが良いと考えられます。

そしてこの電源周りこそ、稼働前にしっかりと確認しておくべきところです。
他パーツに比べて初期不良の割合は高く感じられますので、ここはしっかりと時間を割いてテストを行う必要があります。

またPSUの抜き差しはオペレーションとして練習しておくことが大事です。いざという時に迷わずに緊張で失敗しないよう、十分に練習することが非常に大切です。

ディスク周りの確認

ハードディスク、SSD、NVMe SSDと、さまざまなディスク種別がありますがテスト項目は基本的には一緒で、「ディスク交換に及ぶ動作」と「冷却性能」が主になります。

各ディスクの交換動作のテスト

サーバのディスク格納方法としては、2種類あります。

  • 筐体内部にマウントする
  • 外部から取り外しができるリムーバブルディスクとしてマウントする

マウント方法や取り外しの構造をしっかり理解することはとても大事なことです。
最近ではネジなどを使わずツールレスで取付け・取り外しができるリムーバブルディスクマウントもあり、メンテナンスのしやすさも評価対象になります。

構造を理解した上で、ディスク交換テストを行います。

  • オフライン状態でのディスク交換
  • オンライン状態でのディスク交換

RAIDの動作テストにもなりますので、OS・データなどの用途に合わせて検査項目を決めていきます。
※RAIDに関しては別のトピックで詳しく行う予定です。

 

内部M.2の認識順序の確認

意外と忘れがちなのが、本体内のマザーボードに取り付けるM.2 SSDの認識順序です。
1枚しか挿せないマザーボードでしたら問題ないのですが、2枚、3枚挿す場合には物理的な場所と認識順序を理解していないとメンテナンス時に困りますので、稼働前にしっかりと確認します。

 

ディスク冷却性能テスト

現在主流のNVMe SSDは熱を発しやすいと言われていますが、実際の環境でどういった症状になるかを検査していきます。ファンは正しい位置に配置されているかなど冷却性能を評価します。
冷却性能はサーバパフォーマンスに著しく関与しますので、とても重要な指標になります。

 

BMC/IPMI経由で取得できる情報の確認

ほとんどのサーバにはBMC・IPMIと呼ばれる管理チップが搭載されており、OSから独立して、CPU、メモリ、RAIDシステム、ネットワークなどの状態を監視・管理します。

ブラウザを利用して閲覧・設定が可能で、各メーカーでGUIは異なります。

※BMC/IPMIは次のトピックで詳しくご紹介します。

今回ご紹介した検証内容は基本の基となりますが、安定したサーバ運営を実現するための重要なポイントになります。

弊社は全てのメーカー製品のサーバを扱えるマルチベンダーとしてサービス展開していますので、どんなサーバでも検証を行うことができます。

お客様が選定されたメーカーのサーバを、精度の高い動作テストを含めた弊社のキッティングサービスをご利用いただくことで、初期不良に悩まされることなく信頼性を確認した上でスムーズに運用を開始することができます。

そして納品した後の運用サポートをトータルサービスとしてお任せいただくことにより、安定かつ高品質なサーバ運営を実現することが可能です。

サーバ導入についてお悩みは、弊社の無料相談窓口をご利用いただけたらと思います。ぜひお気軽にご相談ください。

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